競技ゴルフのメンタルを考える(下)~競技ゴルフへの誘い⑪

ゴルファーの技量は、飛距離ではなくショートゲームの熟練度で決まる

<Love your wedge and the putter~ウエッジとパターを愛せ>

ロッテラ博士曰く。「ある程度、技量のあるゴルファー(good golfer)と、偉大なゴルファー (great golfer) との違いは、ティーショットの飛距離ではなく、スコアに直結するウエッジとパターの熟練度。アマチュアでも80台のゴルファーと常に70台で回るゴルファーを分ける重要なポイントだ」。

プロなら150ヤード、アマチュアなら120ヤード以内は、ボールをカップに沈める意識が必要。いかにこの距離をカバーするクラブの精度を上げていくか。弾道、距離、スピンコントロールを意識して練習すべき。

「グリーン周りのアプローチも、ピンに寄せるのではなく、チップインを意識する。グリーンを外したらボギーという考えでなく、グリーンを外してもアプローチ次第でバーディーが狙えると考える」。

パッティングについても、パターの名手は、どんなに長いパットでもファーストパットを打つ際に「できるだけカップに近づけたい」とは考えない。常に1発で仕留めることしか考えない。

下りや横からの難しいラインのパットは、最後の1転がりでカップに入るイメージでアドレスに入る。真っすぐの上りであれば、カップの壁にぶち当てるイメージ。「3パットしたらどうしよう」「この1㍍を外したら、ティーショットと2打目のナイスショットが無駄になる」という考えは、「未来」を考え、「過去」を振り返ること。

グリーンオンしたら常に1回で入れるイメージを持つには、当然、そのグリーンの速さに適応できるタッチが必要。1㍍をまっすぐに打つストロークは自宅のパターマットで練習できますが、グリーンのタッチは、ラウンド当日のコースでしか把握できません。試合当日は、ショットの調整よりも、パターのタッチが重要になります。

<Swing unconsciously. Trust it~無意識にスイング。スイングを信じろ>

ロッテラ博士曰く。「試合でボールを打つ場合、できるだけ潜在意識が身体を動かすようにしたい。なぜなら余計な意識を閉ざしたほうが、効率的に身体を動かせるからだ。本能、あるいは感性でスイングする。そしてターゲットだけを考えてスイングすべき」。

よくラウンド中に、ひっきりなしにスイングチェックをする方がいますが、試合では百害あって一利なし。そうしたスイングチェックは、練習場で行うべき。

試合中のスイングチェックは百害あって一利なし

「潜在意識と感性だけでプレーする域に達するには、自分のスイングを信じなければならない。言うのは簡単だが、実践するのは難しい。なぜならナイスショットが続いている限り、スイングを信じることができるが、ミスショットが出た瞬間、その自信は消滅してしまうからだ。そして、そのスイングを矯正しようとメカニカルに考え始める。こうなると、そのラウンドは台無しになってしまう」。

すべてのゴルファーがスイングに欠陥を抱えている。そしてそれをメカニカルに考えると、スイング矯正どころか、悪い流れになると博士は断言します。

「というのもミスショットに対する正しい処方箋をメカニカルに考えることができるゴルファーはほとんどいないからだ。ラウンド中にスイングチェックすることは、欠陥のあるスイングを信じてプレーし続けることよりも悪い結果になる」。

ラウンド中に悪いショットを打った場合、最善策は「忘れること」。そして次のショットでは自分のルーティーンを行い、無意識にスイングする。そして、そのスイングに欠陥があるとしても、ラウンドが終わるまでは信じ続ける。スイング矯正はラウンド後の練習でじっくり考えましょう。

いかがでしょうか。メンタルを克服するには、毎日の練習で自分が信じることのできるスイングを磨き、無意識にスイングするための自分なりのルーティーンが必要ではないでしょうか。次回から、限られた時間の中でアマチュア競技を楽しむ勤め人ゴルファーの日常を紹介します。

前回までのコラム
競技ゴルフは上達への近道 ~ 競技ゴルフへの誘い①
アマチュアゴルファーズ選手権に出てみよう ~ 競技ゴルフへの誘い②
メンバーになって競技を始めよう! ~ 競技ゴルフへの誘い③
90を切るマネージメントとは? ~ 競技ゴルフへの誘い④
80を切るマネージメント力 ~ 競技ゴルフへの誘い⑤
競技ゴルフの虎の穴、研修会とは? ~ 競技ゴルフへの誘い⑥
関東倶楽部対抗への道 ~ 競技ゴルフへの誘い⑦
クラチャンを目指そう(上)~ 競技ゴルフへの誘い⑧
クラチャンを目指そう(下)~競技ゴルフへの誘い⑨
競技ゴルフのメンタルを考える(上)~競技ゴルフへの誘い⑩

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