90を切るマネージメントとは? ~ 競技ゴルフへの誘い④

いわゆるアベレージゴルファーの平均スコアは、まさに“煩悩の数”である108から“百獣の王”とも表現される110という調査結果があります。あくまでも平均なので、良くて90 台後半、悪いと120は打つというレベルでしょうか。

そして100切りを達成できるゴルファーは、なんとアベレージの約3割しかいないそうです。この統計からは、意外に90切りの敷居は高いといえます。

しかし、ここで諦めてはいけません。本格的に競技を始めるなら、まずは90切りというハードルを乗り越えましょう。
日本パブリックゴルフ協会が主催する競技の登竜門・アマチュアゴルファーズ選手権への出場資格も「ハンデ20」。競技ティーから安定して80台後半で回ることができれば、堂々と競技ゴルファーを宣言することができます。

今回のテーマは、いかにして安定して90を切るか。そのためのマネージメントと練習方法について紹介していきます。

スコアホルダーが89~今日は90切れるかな?

<まずは自分の実力を把握することから>

ここからは会員権を購入する6年前まではアベレージゴルファーだった方がいかに平均90以下を達成したかを紹介しましょう。

千葉県のSさんは56歳、身長178センチのアスリートゴルファー。30歳で初めてクラブを握りましたが、仕事が忙しく、会社のコンペなどで年に6~7回プレーする程度の典型的なアベレージゴルファーでした。

高校時代まで本格的に野球に取り組んでいた経験から、ドライバーは当たれば260ヤード、アイアンも素晴らしい球を打ちます。しかしスコアは、白ティーからのエンジョイゴルフでベストが84回、アベレージは94~98。「もっと上手くなりたい」と、憧れの競技ゴルフで平均80台を出すことを目標に、50歳を機に千葉県のメンバーコースに入会しました。

「メンバーになって初ラウンドが、フルバックからのプレー。もう力みまくりで、スコアは散々(100以上)でした。同伴していただいた皆さんは、自分より20~30ヤードは飛ばないのに、スコアは自分より20打以上もいい。なぜ?」 とSさん。

続いて初出場した月例競技で、上級者のゴルフからスコアをまとめるゴルフを目の当たりにします。

いくらナイスショットしても良いスコアにつながらないのがゴルフ

「ご一緒したのはハンデ12の70歳の方でしたが、ドライバーは200ヤード程度しか飛ばないし、アイアンショットもそれほどいい音がしない。パーオンもラウンドで2回ぐらい。スコアは85でハンデ12ってこんなもんかと思いましたが、アプローチがお上手でした」

そこでSさんは、あることに気づいたのです。

競技で90を切るのに必要な要件は…
① スコア管理をして自分の実力を把握する。
②ティーショットは徹底して安全なサイドを狙う。
③アイアンはグリーン手前でOK。
④アプローチは寄せようと思わない(手前でOK)
⑤1パットを欲しがらない(3パットしない)。

この5か条がごく当たり前に思える方は、すでにシングルの方とお見受けします。

Sさんが早速、始めたのがスコア管理です。経理の経験もあるSさんは早速、エクセルでオリジナルのスコア管理シートを作成し、各ラウンドのパーオン率、パーセーブ率、OB率、フェアウエイキープ率、バンカーセーブ率、平均パット数などを蓄積。まずは、客観的に数値に現れた自分の姿を見つめ直しました。

「まずラウンドでOB率が平均2.5、アイアンが得意と思っていたが、パーオン率は27.6%、パーセーブ率(パーオンしなかったホールをパー以上で上がる率)が10.5%、平均パットは37.4でした」。

このデータを見てSさんがまず取り組んだのが、アプローチです。

「ホームコースはグリーンが大きいのでパーオンしても20歩以上だと3パット確定。それ以上に問題なのが、6割以上、グリーンを外した時にほぼ10回に1回しか“寄せワン”できないヘボなアプローチ。週に2回は練習場に通い、56度のサンドウエッジで60ヤード以内を10ヤード刻みでボールを打ち続けました」

さらに、様々な欲がスコアを悪くしていると考えたSさん、パー設定を90に設定しました。比較的易しいパー5はパー設定し、470ヤード以上の難しいパー4をダボ設定。「あとは何があってもボギーで納める」マネージメントに心がけたのです。

するとどうしたことか、気持ちに余裕ができたためか、安定して85前後でラウンドできるようになったそうです。

日頃から実践に即した練習が必要です

<実践に近い練習を>

スコアが安定するようになったのは、泥臭いプレーに徹するようになったことも大きい。

フッカーのSさんは左が危ないホールでは、「ドライバーを短く持って200ヤード」。「納得のいく強い弾道」のこだわりを捨て、安全なサイドにボールを置くことに集中するようになりました。

アプローチでシャンクするクセもあるため、「一度シャンクが出たら、ピンまで40ヤードあってもパターかUTで転がしのアプローチ」を選択する。

こうしたラウンド術を磨くために、Sさんは練習方法も変えました。

「以前は、ドライバーで250ヤードのネットを越えることを目標にマン振りしていた練習を止め、低い球で150ヤード打ったり、カットで高いスライスを打ったり、常にコースをイメージして練習するようになりました。」

若い時と違って無理な練習をすると身体を痛めるので、ラウンド前日はスイング動画やプロのトーナメント中継を見ながら、翌日のマネージメントを考えるそうです。地道な努力が実り、Sさんのオフィシャルハンデは24から12まで減りました。夢のシングル入りまであと少しです。

いかがですか?ここまで徹底できれば、だれでもアベレージ90切は可能です。

次回は多くのアマチュアの夢である、80を切るマネージメント力について、複数人の方の体験記をご紹介します。

前回までのコラム)
競技ゴルフは上達への近道 ~ 競技ゴルフへの誘い①
アマチュアゴルファーズ選手権に出てみよう ~ 競技ゴルフへの誘い②
メンバーになって競技を始めよう! ~ 競技ゴルフへの誘い③