Royal Porthcawl Golf Club (6743, par72), Wales――米ツアールーキーの山下美夢有が、米ツアー初優勝をメジャータイトルで飾った。山下は今季メジャー初戦のシェブロン選手権を制した西郷真央に続き、日本人6人目のメジャーチャンピオンとなった。単独首位で最終日を迎えた山下は、神がかったショートゲームで3バーディー、1ボギーの70でまとめ、計11アンダーでメジャー最終戦を制した。
2打差の2位(計9アンダー)には、途中、山下に1打差まで肉薄した地元のチャーリー・ハルと、勝みなみが入った。3日間、山下と同組でプレーした竹田麗央は計7アンダーで、キム・アリム(韓国)と並んで4位に終わった。
★我慢のバック9
まさに“小さな巨人”ならでは。さすがのショートゲームが光った最終日だった。スタートホールでドライバーをフェアウエーにしっかり置いて、パー発進すると、安定したショットとパッティングが光り、4番で3㍍を沈めてバーディー先行。8番パー3では1.5㍍につけるショットのキレを見せてバーディーとすると、続く9番は2オンに成功して連続バーディーを奪った。前半で3つスコアを伸ばし、ショットが乱れた同組のキムを突き放した。
試練が訪れたのは13番パー5。ティーショットをフェアウエーのポットバンカーに打ち込み、2打目は出すだけ。しかしピンまで260ヤードもある3打目をグリーン左サイドに運んだが、寄せきれずに約6㍍のパーパットを残した。しかし、山下は表情を変えることなく、これをしっかりとカップ真ん中から沈めた。続く14番も4㍍弱のパーパットをねじ込んで、急追してきたハルを寄せ付けなかった。
最終18番で短いウイニングパットを沈めると、涙をこらえながらキャディーと抱擁した。すると、同組のキムが持っていたボトルで山下の背中に水をかけて祝福。グリーンサイドで待っていた日本人選手たちが次々と駆け寄り、シャンパンシャワーを浴びせた。

★安定したショートゲームで賞金ランク3位
「この歴史ある大会で勝ててうれしい。思い出に残る1勝」と語った山下。最終日は飛ばし屋のキムと同組で、飛距離の差は歴然だった。キムがアイアンでピンを狙うホールも、150㌢の山下はユーティリティーやウッドでグリーンに乗せる。軸のしっかりした安定したスイングと、神がかったパッティングでコースを攻略した。
この優勝で今季LPGAの賞金ランクは3位に浮上。新人王レースも竹田を抜いて首位に立った。これまで16試合に出場し、予選落ちは2回。7試合でトップ10に入っている。
全英優勝後のスタッツを見ると、山下は平均ストロークで7位(70.38)。ランク上位の項目では、ボギーなしラウンド1位(9ラウンド)、サンドセーブ率2位(62.75%)、フェアウエーキープ率4位(79.79%)、平均パット数(パーオンホール)11位(1.77)といった具合。まだ1年目で、多様な芝質のグリーンになれていないためか、平均パットは大きく改善する余地がある。ちなみにドライバーの平均飛距離は245.22㍎で146位だが、ショートゲームに強みがある山下にとって、大きなハンデとなっていない。
(堂場 新一)
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