プロ3年目の21歳、川崎春花選手は、2022年に最年少記録でメジャー大会である日本女子プロ選手権でツアー初優勝を飾りました。2勝目の壁を周りから言われる間もなく、翌月のマスターズGCレディースでツアー2勝目を挙げ、一気にスターダムに上りました。
ところが昨年は、出場32試合中15試合で予選落ち。年間でトップ10に入ったのがわずか3試合という不調に陥り、「これで終わるかも」と思ったほど。今年に入っても19試合中7試合で予選落ちと状況は変わらないまま。川崎選手は「予選落ちばかりで、ゴルフって難しいなと思って戦ってきました」と前半戦を振り返ります。
そんな不調のど真ん中にいた川崎選手でしたが、7日のミネベアミツミ・レディース北海道新聞カップ最終日(北海道・真駒内CC=6667㍎、パー72)で、2年ぶりのツアー3勝目を挙げました。
そぼふる雨と強風で難しいコンディション。4打差の首位から出た川崎選手は1番ホールでバーディーパットをオーバーして返しを外す3パット。これが今週初めてで唯一のボギー。「やっちゃったなと。でも残り17ホールあるから、しっかりやろうと思った」と川崎選手。この日は同学年の桜井心那、尾関彩美悠との優勝争い。復活へのきっかけをつかむには最高の組み合わせでした。
4番を終えた時点で尾関に1打差に迫られ、「心がざわついた」というが、5番でワンピンを沈めるバーディー。さらに7番で2㍍強、8番で2㍍のしびれるパーパットを入れて、パットへの自信を深めたようです。極めつけは17番パー3。ピンまで上りの4㍍でしたが、「少しスライスするラインでしたがしっかり打てた」と、カップ真ん中に沈めるバーディーで勝負を決めました。
昨年は「どこにボールが飛んでいくか分からない」状況で、人前でゴルフをするのが怖いほど。それでも自分なりに考えて努力を続け、手首が悪さをしないようにスイングを見直し、パターも左手を下にするクロスハンドに変えたそうです。
JLPGAのインタービュー動画でも、京都出身らしい、はんなりとした話し方が印象的。プレー中、バーディーを沈めても帽子のつばに触れるだけで、感情を表さない。スタート前、「自分のプレーに集中して1日頑張ろう」と決意し、集中力を切らさなかった。18番でウイニングパットを決めた後も、帽子のつばに触れるだけの穏やかなルーティーン。七夕の復活優勝に「またこの幸せな気持ちになれますように」と笑顔で話しました。
インタービュー動画ではふわっとした雰囲気のかわいらしい女の子ですが、プレー中の表情には芯の強さを感じます。長いトンネルから抜け出した21歳が女子ツアー後半戦を盛り上げてくれることでしょう。
時田 弘光
~No Golf No Life~
以前は真剣に競技ライフを送ってきた雑草勤め人ゴルファー。現在はおひとりさまゴルフなどで、自堕落でゆるいラウンドを楽しんでいます。全盛期は7000㍎級のコースでクラチャンになったこともありますが、今はドライバーで200㍎の壁と戦っています。










