2025年を転機に業界が考えるべきこと – 雑草リモートゴルファーの徒然日記Round 160

団塊の世代(1947年4月1日~1950年4月1日生まれ)の皆さんが2025年に後期高齢者となり、ゴルフリタイヤを迎え、業界全体が冬の時代を迎えると予測された2025年問題。そんな危惧は、想定外のコロナ禍を経て、多くの若い世代がゴルフに参入し、杞憂に終わりました。実際、筆者がプレーするパブリックや大衆メンバーコースでは、70代後半のゴルファーが元気にフェアウェーを闊歩しています。

メンバーコースの会員権市場も活況を呈しており、人気コースの会員権は売りに出れば、すぐに買いが入る状況だそうです。そうした状況を逆手に取ってか、メンバーコースの名義書換料と年会費が上昇傾向です。

一方でゴルフをしなくなった後期高齢者が会員権を売れば、それだけ若いメンバーの買いが入る。コースとしても、名義書換料を上げることで収益が増える。昨年から徐々にプレーフィーも値上げされ、それまで1400円前後だったランチメニューも1700円平均に上がってきました。物価上昇により、従業員の給料に適正に反映され、業界全体がにぎわえばいいのですが、果たしてどうでしょうか?

市場はこういう動きに敏感です。名義書き換え料と年会費が高いコースには、買いが入らなくなり、結果、会員権価格は下がっていきます。悪いことに、もともと人気の薄い大衆コースでさえ、名義書き換え料や年会費を上げるようになり、低所得層の若いゴルファーにとって、メンバーになるハードルがどんどん高くなっていきます。

~コロナ前と比べるとゴルフ経費は上昇~

近年、ゴルフ場運営大手は、ゴルフ施設などのリニューアルを機に、年会費やプレーフィーを上げ続けています。その資金をグリーンやフェアウエーのメンテナンスに投資するのは大歓迎ですが、コロナ前の料金と比べると、コスパは悪くなっています。

筆者は1年間のゴルフ経費をこの時期、計算しています。今年も100ラウンドをこなすペース。メンバーコースで70回、平日のお一人様ゴルフ20回(パブリックコースのハーフプレーも含む)、会社などのコンペで10回です。メンバーコースでのプレーフィーは昼食、税込みで概算8500円×70で59万5000円。お一人様ゴルフはさらに安く概算7500円×20で15万円。コンペはざっくり17000円×10で17万円。

交通費では、メンバーになっているコースは自宅から車で30分圏内。高速道路を使わないため、ガソリン代は往復800円計算で年間56000円也。お一人様ゴルフやコンペも基本的に車で40時間圏内のところにしか行かないため、ガソリン代は概算で3万円です。東京湾を渡って房総半島のコースに来る神奈川方面の方々はさらに高速代がかかるため、ゴルフ経費は筆者の1.5倍以上になると思います。

道具代もバカになりません。筆者はメルカリやヤフオクで中古品を購入したり(使わないものは売ったり)、新品はマークダウンを待って購入します。それでもグリップ交換やウエア(ユニクロのみ)など年間25万円はかかります。合計すると1年のゴルフ経費は125万円となります。ちなみに車の税金やメンテナンス経費は入れていません。ざっくりですが、コロナ前と比べると、ガソリン代の高騰もあり、約30万円ほど必要経費が上昇しています。筆者は来年、還暦を迎え、再雇用で給料は現在の半分以下となるため、経費の見直しは必須です。

~若い世代をいかにゴルフに引き留めるか~

日本のゴルフ人口は将棋人口と同じ約800万人と言われています。将棋には「観る将」という言葉があり、実際には将棋を指さないが、プロ棋士の対局を楽しむファンのことです。ゴルフも、トーナメント中継を楽しみ、好きな女子プロを観戦するだけのファンも少なからず存在します。

余談ですが筆者は、ゴルフリタイヤ後の趣味として、将棋のネット対戦も楽しんでいます。こちらのほうがはるかにコスパがいい。毎月、数千円の通信経費で済みます。健康年齢や経済状況でゴルフができなくなったら、将棋を趣味とする計画です。

さて、ゴルフですが、コロナ禍後のブームで参入してきた若い人々をいかにつかんで離さないかが、業界が直面する課題でしょう。実際に、ゴルフにはまりかけた会社の20代後半の女性陣は、結婚と出産という人生最大のライフイベントをきっかけに、ゴルフから離れてしまいました。

筆者がゴルフを始めた30年前と違い、今はレッスン方法も確立され、ネット動画を通じて独学でスイングを学ぶこともできます。しかし、身体の動きを映像から理解して、自分の動きにするには、よほどセンスが良くないと一朝一夕にはできません。苦労しながらコツコツと練習し、少しずつ上達していくのがゴルフ。ある程度の時間とお金がかかるので、コスパを重視する方々には馴染まないのも事実です。

ゴルフ上達の近道が競技への参加であることは間違いないと思います。それは必ずしもクラブ競技でなく、仲間内のコンペでもいいのです。自分の上達を確認できる試合を定期的に持ち、スコアを1打でも縮めたり、あるいはコースで納得のいくショットが打てたという満足感を得ることができれば、ゴルフの魅力にはまっていくことでしょう。

業界はその手助けを積極的にすべきです。例えば、ラウンド終了後にコースに所属する研修生やプロがお客さんに無料でアプローチレッスンを行ったり、練習場でスイング動画を撮影してワンポイントレッスンをするなどのサービス。ラウンド終了後に練習場を解放し、ボール代もプレーフィーに含まれるような料金設定が必要ではないでしょうか。

時田 弘光

~No Golf No Life~
以前は真剣に競技ライフを送ってきた雑草勤め人ゴルファー。現在はおひとりさまゴルフなどで、自堕落でゆるいラウンドを楽しんでいます。全盛期は7000㍎級のコースでクラチャンになったこともありますが、今はドライバーで200㍎の壁と戦っています。

★乗り合わせていきたい遠いけどコスパのいい関東のコース★

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