瀬田ゴルフコース北コース(滋賀県大津市)6,616㍎、パー72――国内唯一のUSLPGA公式戦最終日は、悪天候による中止となり、第3ラウンド終了時に15アンダーで並んだ畑岡奈紗と荒木優奈とのプレーオフとなった。プレーオフ1ホール目で、2㍍のパーパットをねじ込んでパーとした畑岡が、ボギーの荒木を下し、3年ぶりの日米ツアー通算12勝目を挙げた。
この日は朝から降雨が続き、グリーンに水が溜まるなどコース状況が悪化したことから、午後0時58分に最終ラウンドの中止が決定。プレーオフは、最終18番ホールを129㍎のパー3に設定して行われた。
荒木がピンをオーバーすると、畑岡はピン右10㍍にオン。荒木はグリーン奥からのチップショットを2㍍強オーバーし、畑岡のロングパットも2㍍オーバーした。荒木がパーパットを外すと、畑岡は冷静に沈め、2022年のDIDインプラントLAオープン以来のタイトルに輝いた。
「勝つことができて良かった。それも日本で。本当に大きな有償だと思います」。プレー後はうれし涙で話した畑岡だったが、表彰式では笑顔がはじけた。
畑岡にとって、この3年半は長く、試練の日々だった。きっかけは2023年4月。ラスベガスでの大会でショートパットを外して以来、不振が続いた。「自信がなくなった。ショットでチャンスにつけてもバーディーが取れない」。ショットの精度も落ち込み、復調の兆しも見えなくなった。
「いろいろなことを試して考え抜いた」。それが焦りにもつながったという。もがき苦しみながらも打開策を探し続け、この夏、グリップの握り方を変えたことで転機が訪れた。「ショットもパットもよくなって、また勝てるかなという感覚が沸いてきた」。
自分のゴルフに自信を取り戻した畑岡は、第3ラウンドで本来のショット力とパッティングでスコアを伸ばした。そして雨中のプレーオフ。「コンディションが悪くても、自分ができることをやるだけ」と心に決め、ツアールーキーの荒木を退けた。
「優勝できてホッとした。またインタビューができることがうれしい。本当に長い3年半でした」。今年は山下美夢有や岩井姉妹、そして竹田麗央など後輩たちの優勝が続き、畑岡の存在が薄れていただけに、復活優勝の喜びはひとしおだったに違いない。
(堂場 新一)











