コロナ禍で若い世代にもブームが訪れたゴルフと、アウトドアの定番であるキャンプ。自前で道具を揃えずに手ぶらで気軽に行けるグランピングはさらに大人気で、房総半島ではゴルフ場とのコラボが注目されています。
筆者がお薦めするのは、茂原市の真名カントリークラブがあるリソルの森、御宿町のキャメルゴルフ&ホテルリゾート、そして内房では君津市のマザー牧場に隣接する鹿野山ゴルフ倶楽部。いずれも敷地内に魅力的なグランピング施設を展開しています。
そもそもグランピングの意味をご存じでしょうか?

魅力的な(glamorous)キャンピング(camping)の造語だそうです。広いテント内にテレビや冷蔵庫などの電化製品が置かれ、併設のデッキでのバーベキューも、施設によってはスタッフが調理してくれるという“至れり尽くせり”のサービス。従来のキャンプだと、テントを設営し、自炊して、ゴミも持ち帰るのが普通ですが、そういった“面倒な作業”は必要ありません。なのでキャンプ以外のレジャーを楽しむには、もってこいの宿泊形態といえます。
グランピングは2015年10月にあの星野リゾートが山梨県河口湖に「星のや富士」を開業したのが最初だそうです。グランピング施設は大型テントだけでなく、コテージやトレーラータイプもあり、全国で1000施設を数えるようです。市場規模も約700億円にまで膨らみ、いまや大人気のアウトドアレジャーとなっています。
このほど、鹿野山ゴルフ倶楽部(9149ヤード、パー108)にグランピング施設がオープンしました。近隣のマザー牧場に開設したグランピング施設が大好評のため、同じグループの鹿野山GCに隣接する約6800平方㍍の敷地に、テントやコテージ21棟を開設しました。浅間コース9番ホールを見渡せる一角で、ミニパター場や、アルパカやヤギにエサやり体験が楽しめるミニ牧場が併設されている。お父さんはゴルフで、お子さんたちは牧場で動物と戯れる。家族全員が楽しい時間を過ごせます。

各棟の定員は4~5人で、ウッドデッキ上にエアコン付きテントとバーベキュー用スペースが完備。3棟のコテージはデッキでテントサウナを楽しめます。テントサウナっていったい!水風呂はあるのかな~?
当然ながらゴルフプランも充実。ラウンドはもちろん、薄暮ハーフ、6時~6時30分の早朝ハーフプランがある。宿泊者はマザー牧場も無料で利用できるほか、朝夕食はマザー牧場の手作りソーセージや新鮮な野菜が食材として提供されます。小さいお子さんのいる家族だけでなく、ゴルフ好き4人が鹿野山のグランピングに宿泊し、2日目は周辺ゴルフ場でプレーするというプランもありですね。料金など詳細はゴルフ場(0439-37-2211)にお問い合わせください。

外房までゆったりドライブすれば、太平洋に近い御宿町にキャメルゴルフ&ホテルリゾートがあります。クラブハウスは古いですが、広いゴルフ場敷地内にグランピング施設があります。ドームテントはトイレ付きのタイプから、高台のウッドデッキに設置されたものまで数種類あり、キャンプ感覚を楽しめる三角テントや、キャンピングカーを改装したおしゃれな施設もあります。愛犬用のドッグランも宿泊者は無料で利用できるそうです。
ゴルフ場のクラブハウスには卓球場、カラオケ(要予約)、ダーツ、ビリヤードもあり、様々な使い方が楽しめます。小さなお子さんがいる方々には、キッズルームや授乳室も完備しています。御宿の夜はロマンチックです。クラブハウスで楽しむのもいいですが、素晴らしい夜景を堪能してください。
ちなみにゴルフコースはジャンボ尾崎監修の18ホールです。
都内から約1時間と交通至便なリソルの森では、グランピング施設やコテージがあり、1泊2ラウンドなどお得なプランが用意されています。リソルの森は、真名カントリー27ホールと、スループレー(途中に軽食)が基本のゲーリープレーヤーコース(18ホール)があり、仲間同士のゴルフ合宿には最適です。
いよいよマスク着用も個人の判断に任され、コロナ後の社会に向かっていきます。ウクライナ紛争や円安で物価も上がり、全国のゴルフ場で年会費やプレーフィーの値上げが始まっています。ゴルフ場は1日の組数をベースとした客単価で収益が決まるので、広い敷地を利用したグランピングとのコラボで、新たな収益を確保したい狙いもあります。せっかくプレーを始めた若い世代がゴルフから離れないよう、業界全体が安易な便乗値上げに走らないことを願います。
時田 弘光
~No Golf No Life~
数年前まで真剣に競技ライフを送ってきた雑草勤め人ゴルファー。
現在はおひとりさまゴルフなどで、自堕落でゆるいラウンドを楽しんでいます。
そろそろドライバーで200㍎の壁が見えてきた57歳。