今週もマッチプレーの話です。友人がクラブ選手権準決勝で敗れました。なんでもラウンドで4アップしながら、残りの9ホールで逆転負け。アマチュアにはよくある話ですが、一つのミスからまさかの敗戦となってしまったようです。
さて、女子プロトーナメントの住友生命レディース東海クラシック(新南愛知カントリークラブ美浜コース)最終日は、昨年のプロテストでトップ合格したルーキーの尾関彩美悠(19)が初優勝。バックナインは2位に終わった吉田優利(22)との“マッチプレー”の展開を、新人離れした落ち着いたプレーで制しました。
吉田に1打差の単独首位で最終組を迎えた尾関。前半はスコアを伸ばせず、後半の10、11番と致命的な連続ボギー。11番をバーディーとした吉田に3打差をつけられ、勝負あったかと思わせましたが、決して諦めたような表情を見せず、12番でバーディーとすると、15番で3㍍、16番では7㍍をねじ込んで、吉田と並んで最終ホールへ。
こうなると勝負は見えてきます。18番で吉田がカップまで3㍍につけると、尾関は1㍍につける気魄のショット。こうなると吉田には微妙な重圧がかかります。結果は吉田が3㍍を外し、尾関は落ち着いてこれを沈め、ツアー初優勝を決めました。
勝負の流れが変わったのが14番パー4。両者ともティーショットをフェアウエーに置きながら、吉田は左足下がりの2打目をグリーン手前のガードバンカーへ。ここから寄らず入らずのボギー。尾関はピン横4㍍につけて、確実にパーセーブしました。そして続く15番パー5(477ヤード)は両者とも3㍍以内のバーディーチャンスにつけましたが、尾関が先に沈めて吉田に追いつくと、吉田のボールはカップにはじかれました。これを決めきれなかったのが痛かった。終盤で2つのミスは致命的でした。
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— 日本女子プロゴルフ協会(JLPGA) (@JLPGA_official) September 18, 2022
本日のスーパーショット集🏌️♀️✨
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さて筆者の友人の話に戻りますが、ミスの多いアマチュアにとって、18ホールの4アップはセイフティーリードにはなりません。友人は「最初のラウンドの最終ホールも決めなければいけない1㍍を外して、緩んでしまった。これでショートパットがおかしくなって、後半は自滅。ずるずるとボギーを重ね、8番で追いつかれて、9番ホールで3パットして終戦」と反省しきりでした。実力的には同レベルでも、アマチュアのマッチプレーは流れがあっという間に変わります。
マッチプレーに滅法強い友人に聞いてみました。友人は複数のメンバーコースで何度もクラチャンを獲っていて“ハガネのメンタル”の持ち主。曰く「ゴルフはミスをどう克服していくかのゲーム。アマチュアにとってミスは当たり前でやってしまったことを悔やんでも意味はない。勝負の流れは終わってから分かるもの。プレー中に悔やんでいるヒマがあったら、目の前の1打に集中すること」。おっしゃる通りです。筆者もこのところマッチプレーは1回戦負けが続いているので、滝に打たれようと思います(笑)。
時田 弘光
~No Golf No Life~
数年前まで真剣に競技ライフを送ってきた雑草勤め人ゴルファー。現在はおひとりさまゴルフなどで、自堕落でゆるいラウンドを楽しんでいます。そろそろドライバーで200㍎の壁が見えてきた57歳。