JLPGAツアーは先週の富士通レディース(10月14~16日、千葉県・東急セブンハンドレッドクラブ)で32試合を消化。7月のスコティッシュ女子オープンで米ツアー初優勝を飾り、凱旋帰国した古江彩佳(22)が圧倒的な強さで昨年に続く優勝を果たしました。古江は今週のマスターズGCレディース(兵庫県・マスターズゴルフ倶楽部)で2週連続の連覇という記録に臨みます。
最終日は、初優勝を狙うルーキーの岩井明愛(20)が65で猛追。15アンダーで並んだ最終組の古江は最終ホール、ピンまで180ヤード弱の2打目をユーティリティーでピン下4㍍につけ、見事なバーディー締めで国内ツアー8勝目を挙げました。アマチュア時代の2019年にツアー初優勝し、過去4年で3勝と、古江にとって相性のいいコースでの凱旋優勝でした。
それにしても今季の女子ツアーはレベルが高い。開幕戦を制した西郷真央(21)は前半戦に5勝を挙げる強さを見せ、年間平均ストロークも70.29で2位。5月のブリヂストンレディスオープンで5勝目を挙げて以降は、成績は今ひとつでしたが、前々週のスタンレーで2位、続く富士通で4位フィニッシュと調子を上げてきています。西郷選手は海外メジャーなどにも挑戦したことから、上位選手の中ではラウンド数が57ラウンド(19試合)と少ないため、残り6試合で60台をキープすれば、平均ストローク60台も夢ではありません。
平均ストローク争いで首位を走る山下美夢有(21)は、27試合88ラウンドで平均スコアは70.02。10アンダー以上の試合が11試合もあり、9月のミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンでは、初日に12バーディー、ノーボギーの60をマークしました。正確なショットと、安定感あるパッティングで、メルセデスランキングでも首位を走ります。
JLPGAで年間平均ストローク初の60台を記録したのは、申ジエ(韓国)選手。2019年に69.93という金字塔を打ち立てました。この年は鈴木愛が7勝を挙げて賞金女王に輝き、全英女子オープンに優勝した渋野日向子が4勝で2位。ちなみに渋野はメルセデスランキングで首位でした。

今季の平均ストロークランキングに戻ると、12位の上田桃子(36)が70.97でアンダー71。パープレー以下は71.98の笠りつ子(34)まで41人もいます。ちなみに10年前の2012年の平均ストロークは、72以下がイ・ナリ(韓国)までの16人。さらに遡って2002年を見ると、72以下をマークしたのは、首位の不動裕理(71.05)、藤井かすみ(71.67)、木村敏美(71.79)、高又順(71.82)の4人しかいません。
この20年で女子プロの技術は上がり、ここ数年でトーナメントの商品価値はさらに上昇しています。そして女子プロのレベルの底上げに寄与したのが、2018年に導入されたリランキング制度。シーズン途中にそれまでの賞金ランキングをもとに2度、選手を入れ替えるため、QTランキング上位で参戦している選手も成績が悪ければ試合に出続けることができなくなります。
今季からは賞金ランクからメルセデスポイントに変わりましたが、このリランキング制度が女子ツアーの新陳代謝を促進し、毎週のようにフレッシュな選手たちが活躍する素地を作ったといえます。2020-21シーズンで大ブレークした稲見萌寧(23)もリランキング制度により、スターダムにのし上がったひとり。今季も安定したショットで平均ストローク3位につけています。女子ツアー秋の陣は、山下、西郷、稲見の平均ストロークにも目が離せません。
時田 弘光
~No Golf No Life~
数年前まで真剣に競技ライフを送ってきた雑草勤め人ゴルファー。現在はおひとりさまゴルフなどで、自堕落でゆるいラウンドを楽しんでいます。そろそろドライバーで200㍎の壁が見えてきた57歳。












