エリエールゴルフクラブ松山(愛媛県)6595㍎、パー71――予選ラウンド終了時点で、佐久間朱莉がメルセデスランキング首位を決めた大王製紙エリエールレディスオープン。最終日は、2打差の単独首位で出たウー・チャイェン(台湾)が、5バーディー、1ボギーの67で回り、通算15アンダーで初優勝を飾った。これで今季のツアー初優勝者は12人目となり、JLPGAツアーは新たなスターたちの台頭に沸いた1年となった。
「この勝利は決して私ひとりのものではありません。支えてくれた家族、師匠のトゥ・アギョクさん、キャディの大矢さん、そして応援してくれたファンの皆さんのおかげです」。涙ぐみながら流暢な日本語で優勝の感慨に浸った。
前終日は前半で1ボギーとスコアを落としたが、後半10番から怒涛の5バーディー、ノーボギーで猛チャージ。バックナインの「31」は、今季の優勝者の中でも最多アンダータイ(開幕戦の岩井千怜)を記録する圧巻のプレーだった。
そんな中でもピンチをチャンスに活かしたプレーが光った。打ち下ろしの17番パー5(510㍎、パー5)は、ドライバーでフェアウエーセンターに狙い撃ち。続くフォロー風の2打目、左足下がりの残り200㍎を5番ウッドでグリーン左のピンを狙った。ボールはかろうじて左池を越えたが、左の雑木林に打ち込んだ。OBはぎりぎり免れたが、ライは左足下がりでピン位置は下り傾斜。ボールの半分は枯れ草に包まれていたが、うまくコンタクトして、ピン上3㍍に寄せた。これを冷静に沈めて15アンダーとして初優勝をたぐり寄せた。
小柄ながら飛距離と安定感を兼ね備える。身長は約155センチだが、ドライバーの飛距離は平均245ヤード。フェアウェイキープ率も高く、安定したショットで勝負を組み立てるタイプだ。今回の優勝も、地道にスイングを磨き、ピンチにも動じない精神面の強さが生み出した成果だろう。
台湾から来日して3年。ゴルフだけでなく、日本語と異国の文化を着実に吸収してきた21歳の今後の目標は「年間女王」という。ここ数年、ツアー成績上位者が米ツアーに渡っているが、来年はウーがJLPGAを盛り上げてくれるだろう。
(堂場 新一)











