コロナ禍にレストラン営業をやめ、1人スループレーを導入した千葉県大多喜町のマグレガーCCが、18ホールとしてのゴルフ場の営業を7月15日で終了しました。閉鎖された空間での感染リスクから、大自然の中でプレーするゴルフが感染症に強いスポーツとして認知され、マグレガーCCが究極のスタイルである「お一人様スルー」を積極的に導入。多くのゴルファーから支持されていました。
登記簿によると、今年1月末日にゴルフ場の経営者が、競走馬の共同出資クラブを運営する法人に代わり、競走馬を訓練する施設になるそうです。同CCのメンバーたちには今年3月末に「メンバーシップを解散する」との通知が届き、6月30日をもって会員制クラブとしての営業を終了しました。同CCでは7月から新たな年会費が発生するため、前年度が終了になるこの日に会員制を廃止したようです。

突然の通知に会員の有志が、新しいオーナーにメンバーシップ解散の理由を問う民事調停を申し立てましたが、調停期日にオーナーは現れず、話し合いもできないまま、メンバーシップ解散となりました。
開場当初からのメンバーで申し立てを行った70歳代の男性は「コースに愛着を持つ会員は多く、プレーできなくなるのはつらい」と話しました。関係者によると、同ゴルフ場は秋には、9ホールのみで営業を再開するという話もあります。
マグレガーCCは、1979年7月に南千葉ゴルフ倶楽部として開場。会員から集めた預託金の償還が難しくなり、2005年に破産しました。預託金のほとんどは会員に返還されませんでしたが、新しい運営会社から、年会費を支払う条件でプレー権が保証されました。その後も経営者とコース名が変わり、2012年12月に現在の名称に。会員権は、預託金のないプレー権として販売されていましたが、今年2月に市場での取引は停止となりました。
もし、自分が会員になっているゴルフ場が、ある日、突然、ゴルフと関係ないオーナーに買収され、プレーできなくなったらどうでしょうか。マグレガーCCに通い詰めた年輩の会員さんは「練習熱心な素晴らしい仲間が多いクラブ。本当に寂しい」と話します。競技志向の会員が集まる研修会の50歳代会社員は「わずか3か月前に紙切れ1枚の通知でプレー権を奪われた。あまりにも一方的」と怒りを隠しません。
ゴルフ場問題に詳しい弁護士らによると、ゴルフ会員権はメンバーに施設利用やプレーを保証するもの。経営者が何の理由もなしにその権利を取り上げるのは、会員に対する「債務不履行」あたります。しかしマグレガーCCの会員権は年会費を支払うことで保障されるプレー権なので、新しい経営者が「ゴルフ場を閉鎖するので年会費は集めません」と言えば、会員は何も言えません。多くの会員にとって不幸だったのは、新しい経営者がゴルフ場ビジネスを主体としない方だったこと。「1人スルー」を愛用していた筆者にとっても残念でなりません。
時田 弘光
~No Golf No Life~
以前は真剣に競技ライフを送ってきた雑草勤め人ゴルファー。現在はおひとりさまゴルフなどで、自堕落でゆるいラウンドを楽しんでいます。全盛期は7000㍎級のコースでクラチャンになったこともありますが、今はドライバーで200㍎の壁と戦っています。
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