スリクソン(ダンロップ)のZシリーズは2012年発売のZ 25から始まり、今回のZ 85で4代目となる。2012年はテーラーメイドのRBZが発売された年で、「飛ぶフェアウェイウッド」として爆発的にヒットした。
それ以降「飛び系」は他のカテゴリーにも飛び火して、ドライバーも飛距離追求型モデルが多く誕生したが、スリクソンはその変化についていくことができなかったブランドの一つと言える。アマチュアゴルファーにとっても、スリクソンは「難しい(だから飛ばない)」という印象が強いはずだ。
そんなスリクソンが前代未聞の大胆な戦略を引っ提げて、負け続けているウッドカテゴリーで起死回生を図ろうとしている。しかも、「ウッドでも存在感を出す」というレベルの生ぬるい話ではなく、いきなりトップの座を狙おうというのだから驚きだ。
今回発売されるドライバーは2モデルで、主な違いはアジャスタブルホーゼルの有無だ。これには賛否両論あり、役に立つかどうかは使う人によるところが大きい。カスタムシャフトを使うほどのヘッドスピードがなく、弾道を調整する必要のない人にはいらない機能だろう。割合で言えば半々くらいだろうか。
現在のウッド類はヘッドを中心に開発されるケースがほとんどだが、ヘッドの性能が頭打ちになれば次はシャフトが注目されるだろう。その点で言えば、ダンロップはシャフトを開発している数少ないクラブメーカーであり、その「Miyazakiシャフト」が注目されれば一気にシェアを拡大できるかもしれない。
前置きはこのくらいにして、今回スリクソンが取った前代未聞の大胆な戦略を見てみよう。(MYGOLFSPY JAPAN編集部)