YouTubeを通じてプロ目線ながら分かりやすい解説で、多くのアマチュアに上達のヒントを与えてきた堀川未来夢選手 (29) が、日本プロ選手権(静岡・グランフィールズCC)に勝ち、メジャー2勝目(ツアー3勝目)を挙げました。最終日は序盤にあわやロストかというピンチに、日大の後輩がボールを見つけてパーセーブ。後半も14番パー3でアプローチミスからダボにするなど、ハラハラさせるプレーながら、勝ちきってくれました。
堀川未来夢チャンネルを愛する約22万人の1人として、うれしい限りです。
堀川選手は2019年シーズンの終盤から、パッティングイップスに悩んできました。パターやグリップ、打ち方を変えてみたり…その試行錯誤を自身のチャンネルで明るくカミングアウト。プロが「自分はイップス」と宣言するのは、心理的に難しいと思いますが、これが堀川流のメンタルコントロールなのでしょう。
最終日はショットを曲げながらも、安定したパッティングで、1アンダー70でまとめて通算15アンダーでの逃げ切り優勝。そのカギはクロウグリップだそうです。左手でしっかりグリップして、器用な右手はグリップ上にかぶせるように添えるだけ。微妙な距離のパッティングの時、右手が悪さをしないそうです。
創意工夫にあふれる片山晋呉プロが取り入れ、最近ではセルジオ・ガルシアがクロウグリップでマスターズを制しました。ショートパットだけクロウグリップにして方向性を出すというプロもいます。
今や男子ツアーの広報部長ともいえる堀川選手。日本プロが行われたグランフィールズから練習ラウンドの様子をアップし、グリーンの傾斜やラフの深さを紹介していました。こうした動画を見た後、実際のトーナメント中継を見ると、いかに難しいコンディションでプレーしているかが分かります。
JGTOも各大会前のプロによる練習ラウンド動画配信や、各選手のプロフィール欄でその選手のスイング動画が楽しめるなど、ホームページをリニューアルして、ファン目線で情報提供してほしいものです。
時田 弘光
~No Golf No Life~
数年前まで真剣に競技ライフを送ってきた雑草勤め人ゴルファー。現在はおひとりさまゴルフなどで、自堕落でゆるいラウンドを楽しんでいます。そろそろドライバーで200㍎の壁が見えてきた57歳。