我慢すれば流れは必ず来る – 雑草リモートゴルファーの徒然日記vol.58

先週の国内ツアーは男子も女子も見応えのある試合展開でした。そして海外でも、今季男子メジャー2戦目の全米プロが開催され、メジャー優勝経験のない上位陣が総崩れの中、試合巧者のジャスティン・トーマス(米)がプレーオフで並んだウィル・ザラトリス(米)を退け、メジャー2勝目を挙げました。

当たり前のことですが、我慢していると必ず流れはやってきます。そういう意味で、女子ツアーのブリヂストン・レディース(@袖ヶ浦CC袖ヶ浦)は、悪いなりに我慢を重ねた西郷真央が終盤の勝負どころで流れをつかんだ試合でした。

首位スタートで最終組の西郷は、4番パー4でボギー先行。前半から4~5㍍のバーディーが入らず、微妙なパーパットを沈める疲れる展開ながら、集中力を高めていきました。前半で4つ伸ばした稲見萌寧を2打差で追う展開で後半へ。

バーディーが来ない苦しいゴルフが続き、11番パー4では、2打目をグリーン右バンカーに落とす。高さのあるバンカーで3打目も寄らず、約7㍍の下りのパーパットを残しました。中継を観ながら、これを沈めないと優勝はないと思っていたら、カップど真ん中から見事なパーセーブ。その直後、首位を走る稲見が、12番パー3でまさかの3パット。稲見は続く13番もボギーとして、このホールをバーディーとした西郷と10アンダーで並びました。

こうなると今季9戦で4勝している西郷が勝負の流れに乗りました。15番を終わって、稲見、西郷、山下美夢有、この日、7つ伸ばした青木瀬令奈が10アンダーで並ぶ大混戦。袖ヶ浦CC袖ヶ浦の名物ホール、16番パー5でドラマが起きます。左ドッグの短いパー5で、左サイドのご神木を越えると、女子でもユーティリティーやアイアンで2オンが狙えるホール。

ティーショットを右ラフに打ち込んだ西郷はフェアウエーウッドで2打目を強振。グリーン左手前のバンカーにつかまります。しかしここからが西郷の真骨頂。約35㍎のバンカーショットをそのままカップに放り込み、イーグルで一気に首位に躍り出ます。ここでようやく、西郷の笑顔がはじけました。

師匠のジャンボ尾崎からもらった「悪いなりにまとめろ」の言葉を胸に戦った最終日。もちろん、悪くても我慢できる技術の裏付けがあってこそ。これも前週まで2週連続の予選落ちがあり、師匠宅を訪ねたからこそ、聞けた金言でした。

西郷はこれで10戦して5勝。これは史上最速だそうです。ところで今大会の予選2試合は、筆者も含めて多くのファンは、今季から米ツアーで戦う渋野日向子の日本ツアー初戦に注目していたことでしょう。渋野も初日はアプローチとパターで凌ぐ我慢のゴルフをしていましたが、疲れもあるのでしょう、かみ合わないゴルフでした。ある意味、“悪い時は悪い”という渋野らしさが出たと言えます。

“悪いながらもまとめた”西郷は、6月2日開幕の全米女子オープンに渋野とともに出場します。海外ツアー初挑戦の西郷には、この勢いそのままに、思い切りの良いプレーを見せてほしいものです。

時田 弘光

~No Golf No Life~
数年前まで真剣に競技ライフを送ってきた雑草勤め人ゴルファー。現在はおひとりさまゴルフなどで、自堕落でゆるいラウンドを楽しんでいます。飛距離に難のある56歳。

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