ゴルフ界の“せごどん”こと、西郷真央の勢いが止まりません。女子プロゴルフツアー今季9戦目のパナソニックオープンで劇的な逆転優勝。この2戦ほど首痛で休んでいたと思っていたら、復帰戦でキレキレのショットを武器にいきなりの優勝。なんと7戦で4勝。シーズン7戦で4勝はツアー最短記録だそうです。100人以上が戦うゴルフという競技で勝率5割7分は異常です(笑)。
名匠・井上誠一設計の浜野ゴルフクラブの15番ホール。428㍎パー4の2打目は165㍎。フェード打ちの西郷選手にとっては特に問題のない少し前下がりのライ。フォロー風を計算して、6番アイアンで抑えたライン出しのショットはファーストバウンドで約7㍍転がり、そのままカップイン。以下の動画で見てほしいのですが、まさにライン出しショットのお手本です。筆者は何度も再生していいイメージをいただきました。ありがとうございます。
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— JLPGA_official (@JLPGA_official) May 1, 2022
ピンへ一直線⚡#西郷真央 がスーパーイーグルで単独トップに浮上📈
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なんといってもアドレスからショットまでのリズムが素晴らしい。“裏番組”の男子ツアー・中日クラウンズで優勝した日本オープン男・稲森祐貴のアイアンショットもそうですが、ボールがピンに向かって糸を引くように飛んでいきます。こういうショットを打ちたいものです。
ところで昨年はシルバーコレクターだった西郷選手がここまで覚醒したのは、理由があります。
昨年まではショットの練習を終えてからアプローチ練習をしていた手順を、逆にしたそうです。ショット練習で疲れた後にアプローチ練習では、集中力も欠如していたでしょう。このオフはアプローチとパターを8割、ショットを2割でリカバリー重視の練習を続けたそうです。その成果で、ボギーはほぼラウンド1個。パーセーブ率は94.42%とツアー1位です。さすがですね。ラウンド80台前半で回るアマチュアは、バーディーがラウンド1個あるかないか。ラウンド90台で回るアマチュアは、パーがハーフ1個あるかどうか。プロアマ問わず、グリーン周りが大事ですね。
まだプロ3年目の20歳。どれだけゴルフ脳が優れているのか。練習場でドライバーばかり振り回しているアマチュアに猛省を促します。もっとアプローチ、パターを練習せよ!と。もっとも飛ばしの爽快感を求めるなら、ドライバーばかりでいいと思います。アプローチやパター練習は地味ですから。
「スコアはどうでもいい。ゴルフは飛ばしてなんぼ。爽快感を求めている!」という方は少なからずいると思います。それも楽しみです。とはいえ、ラウンド回数を重ねていくと、やはり少しでも良いスコアで回りたいと思うのが人情。ゴルフ脳を鍛えるためにも、グリーンに近いところから練習することをお薦めします。
時田 弘光
~No Golf No Life~
数年前まで真剣に競技ライフを送ってきた雑草勤め人ゴルファー。現在はおひとりさまゴルフなどで、自堕落でゆるいラウンドを楽しんでいます。飛距離に難のある56歳。