天気を占う知恵”観天望気”【3】

気象現象や生物行動などを要因とした天気予報 ”観天望気(かんてんぼうき)”をご紹介してきましたが、第3回目の最終回では、更に生活に密着した知恵を紹介していきたいと思います。

◆湿度変化

「クシが通り難い時は雨」は湿度が上がって来ている事を認識し、雨が近付いていると表したものです。同様の理由により「女の髪が縮まると雨」というものもありますが、湿度変化に関連したものは他にも多く、「障子の紙がピンと張ると晴れ」、「アカ切れが痛むと晴れ」などもその一つと言えます。

更に、湿度だけではなく気圧変化に関連すると、「腰痛、膝痛、リウマチ痛や頭痛があると天気は崩れる」というのも良く聞きますよね。但し、良く耳にする××さんがパーを取ると雨が降る・・・は“観天望気(かんてんぼうき)”とは異なると思われます^^;

◆風向き

「煙が西にたなびくと雨、東になびけば晴れ」、「煙が垂直に立ち上れば晴れ」などは、【1】で既に紹介した、「雲が西(北)へいくと雨、東(南)へいけば天気は良くなる」=『東~南の風は天気が崩れる、北~西の風は天気回復』という原理を煙に見立てたものと考えると理解し易いでしょう。

◆音の響き

「川音が高く人声が近いと雨」
「遠くの音が良く聞こえれば雨」
「鐘の音が遠くまで響けば雨」

地上付近と上空の温度差の少ない曇りの日の特性や前線などで上空に暖気の入る逆転層の影響を表したものだそうです。

◆視覚

「星のきらめき、またたきは強風になる」
「星のまたたきが特に強いときは、遠からず風が出て寒くなる」
「あかつき星のきらきら光るは雨」

暖かい空気層と冷たい空気層が上空に存在する事を示し、光の僅かな屈折から既に上空では風が吹き出している事を表していると言えます。

「星が大きく見え、流星多 ければ晴天」
「朝、遠くの山がくっきり見えれば、その日は晴れ」

これは高気圧の特徴であり、空気中の湿度の低さなどにより空気が澄んでいて遠くのものが良く見える状況と言えます。逆に「山近く見えれば雨」というものもあります。

「山が青く見えると晴れ、白く見えると雨」

湿度が低く光の散乱が少ないと青く見え、逆に拡散されると白く見える事を表していると言われますが、湿度が高く霧状に白んだ状態とも理解出来そうです。

その他、「朝日の出ずるとき、その色青く見ゆるは大風雨の兆し」、「青い夕焼けは大風となる」、「日の入りに雲の色青く見えて、雲多く重なれば暴風の兆し」、「日没時、一天黄色く見えるときは大風」 、「月が赤いと天気が変わる」などもありますが、「小便溜が良く匂うと雨が近い」という理由不明なものもありました。

◆最後に地方色の濃い方言などと合わせたことわざを紹介しましょう。

「男泣かせの北風、女泣かせの南風」
北風が強い時は、太平洋側の陸地に近い海はさほど荒れていないのに対して、沖合いは荒れている、にも拘らず漁師の妻達は出漁を迫り、南風が強い時は陸地近くも荒れ、出漁が出来ない妻達は泣くという様を表しています。

「夫婦げんかとアナゼ(北西風)は暮れには凪ぐ」、「夫婦喧嘩と北風は宵のくち」は北風が長く続かない事を比喩したことわざで、「田舎の親爺とマゼの風はてぶらでこぬ」、「伯母の牡丹餅と乾夕立の来ぬことはない」は必ず伴うものとしてユニークに表現しています。

「春の雪と叔母の杖は怖くない」はそのままの意味。
「坊主と風は四つ立ち」は10時頃に忙しくなり、風も強くなる事を意味しています。

「二八月に思う子船に乗せるな」、「二八かわい子、舟に乗らすな」と天気が変わりやすく荒れやすい季節に注意を喚起するものまでありました。

以上、3回にわたってご紹介をしてきた ”観天望気(かんてんぼうき)”シリーズでしたが、いかがでしたでしょうか。
次回は、もう少しゴルフに関連した記事を予定しています。

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