アフターコロナのコンペを考える~エンジョイゴルフを極めよう⑦

新型コロナウイルス感染が続く中、5月4日に緊急事態宣言の延長を決めた政府は11日、特定警戒都道府県以外の34県で緊急事態の解除を検討し始めました。米国のゴルフ団体はすでにゴルフ場の段階的営業再開に向け動きだしています。

とはいえ、不要不急のゴルフに堂々と出かける状況ではありませんが、自粛要請解除後に、いかに安全にゴルフを楽しむか―これまでコンペを予定しながら、やむなく中止にした会社や地域の幹事の皆さん、今後のコンペのあり方について、考えてみましょう。

筆者は会社や業界、地域の集まりで、それぞれ4~6組のコンペを長年、開催しています。勤務先の会社のコンペは年4回の開催で、まさに3月中旬に6組のコンペを千葉県で開く予定でした。3月中旬はまだ、ほとんどのゴルフ場でレストランも通常営業しており、感染リスクよりも「キャンセルは申し訳ない」と考える幹事さんが少なからずいたと思います。

天気予報も良かったため、普通に開催するつもりでしたが、参加者に会社の役員がいたため、“政治的判断”で中止としました。ある参加予定者からは「公式のコンペは中止で普通にラウンドしよう」との要望もありましたが、万が一、ゴルフ場に行ったことで感染者が出たら、サラリーマン人生は終わりです。その後の感染拡大状況から考えれば、結果的には良い判断だったと考えています。

コロナ後のコンペは昼食休憩なし、パーティーなし。プチパーティーを後日開催

<スルーコンペが一般的に。若い参加者が増えるかも>

さて、これまでのコンペと言えば、朝礼→ハーフ→昼食→後半ハーフ→パーティーというのが一般的でした。スタート前の朝礼で、初参加者に簡単な挨拶をしてもらい、当日のルールを説明し、集合写真を撮るというのがセオリー。スタートホールでは始球式を行い、ハーフが終わったら、昼食を取りながら前半戦の反省。18ホール終了したら風呂場で「お前、どうだった」などと参加者同士で愚痴を言いながらパーティーに臨む。パーティーでは、スピーチ巧者の上司に開式の挨拶を頼み、コンペ賞品を成績下位の参加者から手渡していく。そして入賞者、ベスグロ獲得者、最後に優勝者の挨拶と続く…
さすがに“コロナ後”はこうはいかないでしょう。ウイルス感染がピークアウト、あるいは完全に収束しても、大人数を集めるコンペは簡素にラウンドを行うスタイルとならざるを得ない。当然、コンペの運営もシンプルになります。

ゴルフ場に到着したら、朝のエントリー時に組み合わせとスタート時間、その日のルールを記したメモと、除菌ウエットティッシュ(参加賞)を手渡され、スタート時間になったら、各組がスタート。カート乗車中の会話は厳禁。楽しみの一つだったニアピン、ドラコンはありません(フラッグに触れることで感染リスクが生まれる)。基本的にスループレーなので、ラウンドを終了した組から、スコアカードをマスター室に提出したら、順次解散。順位発表は、幹事が散会後、ラインやメールで参加者に伝える。

これまでのコンペのように、エントリーフィーの徴収も中止。賞品はコンペを開催するゴルフ場から地元の食品やゴルフ用品を購入し、参加者がそれぞれフロントでの精算時に賞品を手渡してもらう。その日のコンペの模様を伝える会報作成のために、入賞者や優勝者は、会報作成者にラインやメールで、プレー内容やスピーチを帰宅後に送る。

ニアピン、ドラコンは、ゴルフ場でなく、後日の判定会議にて

パーティーでアルコールを入れながら、お互いのプレーをああでもない、こうでもないと笑い飛ばすのが楽しみというゴルファーには、味気ないものとなるかもしれません。一方で、スルーラウンドによる時間短縮で一日が有効に使え、一日仕事でなくなる。結果、時間とお金の制約がある若い人たちが、気軽にエントリーできるようになります。これは喜ばしいことです。

<ニアピン、ドラコンは後日のパーティーで判定会議>

こういうのはどうですか。コンペのパーティーはゴルフ場で開く必要はありません。後日、平日の退社後に入賞者のみを集めて「プチパーティー」を開くのも手です。プチパーティーの模様を会報に掲載するのも面白いと想いますよ。

ニアピン、ドラコンについても、後日のプチパーティーで、参加者が自己申告で競うニアピン、ドラコン判定会議を開催しましょう。プレー中に、ニアピンではピンから何㍍だったか、ドラコンではフェアウエーセンターのフラッグを何㍍超えたといった事実を記憶して、参加者全員で判定する。「絶対おれのほうが飛んでいた」「ワタシのほうが近い」などと盛り上がること必至です。

仮に8月末までに感染拡大がピークアウトしたとしても、ゴルフ場の運営方法はこれまでと同じという訳にはいかないでしょう。

ゴルフ場内で感染リスクが高いレストランや浴場は、新たな運営方法を考える必要があります。しばらくはスループレーが原則となるため、食事の提供はスタート小屋や途中の茶店でおにぎりやサンドイッチなどの軽食を提供するのみ。基本的にレストラン使用はラウンド終了後に、接待目的の利用者が個室を使用。あるいは各テーブルをパーティションで区切って、飛沫感染を防ぐレイアウトにする。レストラン滞在時間も40分以内とする。

レストラン収入は間違いなくゴルフ場の収益の柱の一つ。これが半分以下になるのは、ゴルフ場にとってつらいことですが、これまでのスタート方式を見直してショットガン方式を導入し、どのホールからでもスタートできる運営で入場者数を増やす方法も考える必要があります。

いかに料金を安く、できるだけ短時間で会を進めたいコンペ主催者にとっては、今回のピンチは大きなチャンスとなるはずです。5月に入り、ゴルフシーズン。ゴルフ場の芝も緑がまぶしい。自宅待機でうずうずしているゴルフ仲間のためにも、アフターコロナの楽しいコンペを描いてみてはいかがでしょうか?

時田 弘光